フェノール・アクリル・ジアリル樹脂粉のろ過検証
試料研磨で削られた埋込樹脂を模擬した濁水で、FILTEXのろ過性能を検証しました。
この排水が発生する工程
金属材料の組織観察では、試料をフェノール樹脂・アクリル樹脂・ジアリル樹脂などで埋め込んでから研磨します。埋込樹脂は試料を固定し、端面を保護するために欠かせない材料です。研磨工程ではこの樹脂も同時に削られるため、排水には削られた金属と樹脂が混ざり合った状態で流れ込みます。材料試験室、品質保証部門、大学や研究機関の分析室など、組織観察を日常的に行う現場で発生する排水です。
削られた樹脂が混ざった排水が処理しにくい理由
削られた樹脂の粉は、金属と性質が大きく異なります。比重が水に近いため沈殿槽に入れてもほとんど沈まず、時間を置いても濁りが取れません。粒子が柔らかいためフィルターの表面で潰れて膜状になり、通常のフィルターでは短時間で目詰まりを起こします。沈殿分離も一般的なフィルターも機能しにくい、扱いの難しい排水です。
なお、研磨工程で発生する削られた樹脂は、粒径から見ればマイクロプラスチックに分類されます。プラスチック排出に対する規制や社内基準が年々厳しくなるなか、工程排水からの除去は今後さらに重要性が増していく課題です。
検証条件
- 検証方法:水に樹脂粉末を投入し撹拌した模擬排水を作成
- 混入物:フェノール樹脂、アクリル樹脂、ジアリル樹脂の粉末
- 使用液:水
- 想定工程:試料研磨で削られた埋込樹脂を含む排水
ろ過の様子
3種類の樹脂を混ぜた濁水がFILTEXを通過し、透明な水に変化していく過程を撮影しています。処理の安定性をご確認ください。
検証結果
3種類の樹脂を高濃度で混入させた濁水が、目視で透明なレベルまでろ過されました。ろ過中に急激な目詰まりは発生せず、連続的な処理が可能であることを確認しています。
なお本検証は樹脂の除去性能を確認するために模擬排水で行ったものです。実際の研磨排水は削られた金属や研磨材が混在するため、条件に応じた個別の検証を推奨しています。
同様の排水でお困りの方へ
埋込樹脂の種類や研磨条件は現場ごとに異なります。FILTEXでは、お客様の実際の排水をお送りいただき、無償でろ過の実証テストを行っています。ろ過後の水をお返ししますので、導入前に自社の排水で性能をご確認いただけます。埋込樹脂を含む排水の対策や、マイクロプラスチック排出の低減をご検討の際もご相談ください。